更新:[2020夏 ] 国内システムキッチンの比較~中グレード編~
こんにちは、リフォームデザインキッチン東京のイシハラです。
今回は中グレードのキッチン「リクシルのアレスタ」「クリナップのラクエラ」「トクラスのBb」を、もう一歩比較するために、カタログから写真を抜粋しながらそれぞれの標準プランを[ 比較 ] してみたいと思います。
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各社カタログの[ 並列比較 ] をしてみました。
1. 基本プランを把握しましょう
一番シンプルなプランでまず比較して表示してみます。
→ キッチン本体の価格帯としては税別で「70万円前後から」といった感じになります。
リクシル<アレスタ>
クリナップ<ラクエラ >
トクラス<Bb >
プロが見る各社「良い点」の差異
各社標準的なグレードなので、それほどは差の無いような形になっておりますが、、、
初めの段階で把握しておきたい、プロが見る「各社の大きな差異」としては
- アレスタだけ「深型」食洗機が選択できる。
- Bbは標準グレードから「人造大理石シンク」が選べる。
- クリナップは「卸値」が他二つより「安い」。
というポイントです。
それを前提にどこのキッチンに決めるか?
以上を知った上で、もう一歩踏み込んで「各社どういう違いでバリューアップするか」は、たくさんキッチンを見てきたプロとして、皆さんにうまく伝えたい点でもあります。
各社「よさ・惜しい点」「得意・不得意な点」があるのですが、標準グレードではそれが平たくなっているので、より丁寧に、具体的に「各社の良さ」を吟味して、「持ち味を引き出してあげる」のが重要になります。
例えばクリナップには、ラクエラ にしかない手動引き下ろし収納があったりと、細かく見てゆくと各社で独自の売りを作っています。が、一般の方には少しわかりづらいかも。。
2 . 扉の色の選択肢
扉の色はキッチンの選択、キッチンリフォーム において非常に重要な要素だと思います。
各社同じような色味を用意していますが、やはり各社に特色がありますので、以下で少し比較してみます。
リクシル<アレスタ>
アレスタの扉柄は、非常に「オーソドックス」というか、一般的な要望に答えうるバリエーションの平均値をうまく取り入れていると感じます。
一般の方も選びやすいのですが、「人気の色味(ブラックや質感のあるグレートーン)」に関しては「上位グレードのリシェル」へランクアップしないと選択できないところが、うまいというか、惜しいというか、といったところです。。
クリナップ<ラクエラ >
ラクエラ の扉は、明らかに「他社キッチンメーカーのテイスト」から「外す」ことを狙っている意図を感じます。
しかしながら、「シンシアシリーズ」の「トーンチャコール」は低価格ながらもユーザーの要求(価格とデザインのバランス)をうまく捉えていると感じますし、「グランドシリーズ」の「オペラホワイト」や「ラスティチャコール」は、他社の価格帯にはない「高級感とインパクト」を持ち合わせており、「非常にコストパフォーマンスの高い」扉柄かと思います。
ラクエラはあえて他社に追従することなく、柄を洗練させることによってうまくポジションを得ているなぁ、と非常に好感が持てるブランドともいえるかと思います。
(現に、リフォーム産業新聞のアンケート*では、キッチンリフォーム 人気ランキングでクリナップが上位を占めております)* https://www.reform-online.jp/news/manufacturer/13387.php
トクラス<Bb >
トクラスのBbは、、、、正直に申し上げて、上位グレードのベリーほどの熱量を感じません。
というか、おそらくBb自体そういう商品設定なのだと思います。
*
「ブラック系統の選択肢」にしても、ソリッドな色の選択肢はないですし、「Zシリーズ」の例えば「エイジングゴールド」は、非常に上質なデザイン柄ですが、背面収納の選択肢を考えたときに、結局ベリーにしないと設定がない仕様があったり、と、、、、細かくは逸れるのでここでは避けますが、
結局のところBbは
- "壁付"での選択肢
- 価格メリット(かなり安い業者プランの存在。ただし、選択肢も限られる)
- メンテナンスフリーの自社ブランドサイクロンフード
- この価格帯での人造大理石シンク
が売りで、特定の気に入った柄があれば、壁付の場合に選択肢としてありかと思いますが、そのほかのレイアウト「ペニンシュラ」や「アイランド」ではほかのシステムキッチンの方が機能的に優れているのでオススメな気がします。
3.性能差
ここまで主にデザインのことについてみてきましたが、上位グレードにわざわざ「ランクアップ」せずに「同グレードの中で」予算を追加した場合、性能的に各社売りとなるポイントをいくつか紹介いたします。
◆アレスタの場合…
-シンクの工夫
リクシルの「アレスタ」で嬉しい点は、国内のキッチンメーカーでもまだ対応の少ない「シンクが2段」になっている「Wサポートシンク」を採用している点です。
海外のオーダーキッチンや、トーヨーキッチンのキッチンなどで先行して採用されていた2段シンクがやっと国内シンクの、このグレードにも採用されるようになってきたのは、私自身も非常に嬉しく思ってます◎
またもちろん、「人造大理石のシンク」も対応がありますし、「くるりん排水溝」というCMでもおなじみのお手軽排水溝も主婦には嬉しい仕様ですよね。ゴミをそのまま流しても、目隠しがちゃんとあるので「常に綺麗にシンクを保てる」というのは非常に嬉しい工夫です。
- 水栓にもひと工夫
これも2019年に新しく採用となったのですが、シャワーが「扇状」に広がり、「節水」と「効率」を両立させています。
◆クリナップ<ラクエラ >の場合…
-収納にこだわり
ラクエラ は「目線の高さの収納」に優れているというのはどこかでお話ししたかと思いますが、
以下がその商品になります。「ハンドムーブ収納」は手動でおろせる上吊り収納で、このタイプの収納は「クリナップだけ」です。
-大容量の足元収納
以下のように、「最大30cmまで」「下段に収納」できるのもラクエラ の良い特徴の一つです。
↑上記の施工事例を参照ください、下段が他メーカーに比べ高くなっているのがわかるかと存じます。
ー水栓、シンクは汎用的か。。。
アレスタに比べると、シンク周り、水栓周りはそれほど凝ったものではなく、あくまで標準的な納まりになっております。
「価格的なメリット」を「優先している」戦略的な結果と言えるでしょう。
◆トクラス<Bb >の場合…
トクラスのこだわりはメーカーの特色でもある「人造大理石」と「レンジフード」に尽きます。
-強度も高く、美しい人造大理石
シンクとのシームレスな美しさ、清掃性は非常に好感が持てます。
また、「ブラックの天板」がこの価格帯から選べるというのは最大のメリットではないでしょうか。
レンジフードも高機能でお手入れが苦手なかたに嬉しい商品となっています
(個人的に「サイクロン」という方式をとる上で、多少デザインを犠牲にしている気はします。。)
まとめ
カタログから抜粋しながら、ここまで「中グレード」の各社「キッチンの違い」を見てまいりました。各社「それぞれ良い点」がありましたね、プロの視点からまとめると各社以下の「特徴」があると思います。
- リクシル-アレスタ- ⇒ オールラウンダー
- クリナップ-ラクエラ - ⇒ 体(特に足腰)に優しい設計と収納
- トクラス-Bb- ⇒ ブラック天板の美しさと天板強度、独自換気扇にみるメンテナンス性
それぞれのニーズに合わせてキッチンリフォームをプランニングすることが大切かと存じます。
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