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未来予測 >これからのキッチン| 2045年、2050年先を考える

2020年7月16日

未来予測 >これからのキッチン| 2050

こんにちは、デザインキッチンTOKYOのイシハラです。

今回は、今後キッチン業界、リフォームの業界がヒトの変化によってどう変わってゆくのかをプロの視点と経験から考えて書き留めてみました。

 

そしてそこから、私どもデザインキッチンTOKYOではどのようなキッチンリフォームをご提供してゆくべきなのかを最後にまとめてみました。

*個人的な主観を多分に含みますので、一つの読み物として捉えていただければ幸いです。

人の変化

このアフターコロナにあって、今後ヒトはおそらく今までにも拍車をかけて「自宅に人を呼ばなくなる」と考えます。人を呼ぶよりモニターやデバイス越しに"時"を共有する、そんな時間と空間の使い方が主軸になってくるのではと感じます。

 一方で、家庭を何かデバイスを通して映すため、一方向もしくは全方位の「内装デザイン」が重要になってくる、必要とされてくるだろうと思います。イメージとしてはハコ割りのIKEAの展示スペースのような綺麗でおしゃれな部屋を作りたい、そして維持したいというニーズが強まってくると思います。そのため「きれいな箇所と汚い箇所をきちんと分けることのできる間取りや使い勝手」が必要になるでしょう。

キッチンの変化

 今のキッチンはかなり成熟しています、特に国内システムキッチンは(デザインはさておき)天板の素材や引き出しの機能性などは私が思うに「世界一」です。今後の展開としては、例えばテスラが自動車会社にもかかわらず太陽光パネルや蓄電できる外装タイルなどに出資していることにも似ていますが、キッチンの成熟した市場でも”電子・情報を使った快適性の追求”へとシフトゆく可能性は非常に高いと考えます。

少し突拍子もないですが、それこそロボットアームのついた「自動調理」、体調に合わせた「食材選定・自動仕入れ」、片付けすらいらない「完全自動収納ー食洗から収納で」といった今も企業がトライしておりあとは実現化するタイミングだけ、といった内容の話です。

あとはこのアフターコロナによる"外に出ないでも充実した生活"を追求する動きは、"5感を共有するデバイス"の発展にも貢献すると考えています。(香り、食感、(音)、(光)、(触覚))。

電気の支配

それらを支配するのは、"電気"。これからの時代はキッチンなどの商品に関しても、より " 目に見えない" 情報やシステムを制御したり共有する知識をもったデベロッパーやビルダーが必要となります。お客様にも安心してこの目に見えない世界を提供し続けられるのは、今までの時代を肉体労働で賄ってきた世代ではなく、新しい時代の若者だけだと私は感じています。

 住まいにおいて、通信と電気が重要になる。それは今後のキッチン市場にも言えることなので、ぜひ皆さん目を光らせていたください。またインフラの変化が激しい、もしくは無線化が進み線が入らなくなる代わりに「目に見えない」制御が重要になってくる。

田舎に住む

 場所に縛られないヒトは都会を捨てて、低コストで田舎で暮らすことが拡張される。(ただし所得の2極化はある)。

 都会都市は生身でサービスを受けるところ、人が集まって出ないとできないところに。

イエはどうなってゆくか?

 2極化で考えると、一つは借りて住うタイプの人。もう一つは自宅を持つ人。

 所得で考えると、国を支える世帯である2030年代以降の30代は想像を超えた多様的でいろいろなところ(つまりはソーシャルネットワーク上)にアカウントを持つ"集団"として実態を掴みづらい世代になってゆくだろう。(そのころ今の30代は子育てを終えて第2の人生を仕切り直そうと考えている。資産を増やせたものもいれば、貯金がなく信用資産のみの人間もいるだろう)。

 

 2020年代の30代は”物の所有”をなるべく減らしたいし、無駄な資産を使用したくないと思っている。自分でカスタムしながら、好きなものを耐用年数を考えながら所有してゆきたいと思ってる。(一方で、共働きで子供のある家庭は、きちんと資産を確保してキャッシュでリフォームやキッチンの刷新を依頼したいという要望がきちんとある。ただし、無駄に高いものは必要ないと考えている。無駄に必要ないデザイン性を求めるのはもうひと世代上(45歳前後のDINKS)か、旦那がかなり高級とりの高級奥様。

まとめると、今後イエなどに消費を行うものは中間層が減り2局化が進み、

  • コスパ派:見栄えよりも機能性。そしてデバイスや多様性に柔軟に変化できるように資産を無駄遣いしない。
  • 高級派:別に努力というよりは、資産が増えてゆくのでそれほど糸目をつけdうに欲しいものを手に入れる。デザインにはこだわり。顕示欲がつよい。

が顕著になると思っています。

どのようなキッチンリフォームをご提供してゆくべきなのか

>提供する側としてどうたち振る舞うか

圧倒的にこれからの人は「コスパ派」の方がマスが大きくなってくると思いますし、個人的にはそういったヒトのご要望にいかに答えられるかがこの市場で活躍して行けるかに関係していると考えます。

  • 意匠的な付加価値に重きを置くのではなく、お客様の身の丈に合わせた快適な商品のご提案を続ける。機能的であり、今後の電子的な多様性に柔軟に対応できるキッチンやリフォームを「資産価値」として使い続け必要に応じて分解して再構築できるようなものとして捉え、プランニングしてゆく。
  • 一方で絶対に重要視した方が良い「実生活での感覚的な部分」にはコストを抑えるアドバイスは行わず最適な商品をご提案する。例えば、床の材質だったりとか、ドアの質感など。キッチンの設備と合わせて、何年それと暮らす時間があるのかということを常にお客様と共有する。

この辺りを主軸にお客様に快適なリフォームをご提供できればと存じます。